プラズマ電解酸化皮膜

Al-PEO

アルミニウムのプラズマ電解酸化皮膜は、硬度・耐疲労強度・耐熱性を有する多孔質皮膜です。
100μmまで厚膜可能で、カラーは白色系、黒色系が選択できます。

電解液中での水中プラズマにより金属表面が速やかに反応し、表面に微細構造を有するセラミックス結晶性皮膜を形成します。
皮膜はエッジ部や孔、起伏部等にも均一に形成可能であり、電気めっきやアルマイト等、通常の表面処理に見られるコーナー欠陥が起こらないという特徴があります。
さらには表面の曲げ変化にも強く(耐疲労強度)、耐摩耗性・耐薬品性・耐熱性を有した皮膜は高速回転翼の様なタービン類にも優れた効果を発揮します。


  • 電解液中でのプラズマ反応

  • 処理後のネジ穴の断面画像

  • Al-PEO SEM画像
アルミ以外にもチタン等あらゆるバルブメタルでのプラズマ電解酸化が可能

Ti-PEO

チタンのプラズマ電解酸化皮膜(Ti-PEO)は、通常の陽極酸化では成しえない厚膜が可能で、30μm程度まで成膜できます。
高い放射率・耐光性を有する皮膜です。
カラーは灰色系、黒色系が選択できます。

Mg-PEO

マグネシウムのプラズマ電解酸化(HAE & W-HAE)処理も当社では取り扱っております。

HAE

HAE皮膜は硬度・絶縁性・耐熱性に優れたノンクロム酸皮膜で、20μmまで成膜できます。
黒色も可能であり、封孔処理をして塗装無しでも使用可能です。

W-HAE

HAE皮膜よりもさらに耐食性・面粗度特性を向上させた皮膜で、10μmまで成膜できます。
W-HAE皮膜は白色皮膜のため、染色が可能です。

コラム
HAEとはマグネシウムの陽極酸化処理法であり、開発者であるHarry A Evangelides(1890-1989)の頭文字をとってHAEと名づけられました。HAEによって生成される皮膜は800(HV)以上の硬度があり、傷にも耐える皮膜です。しかし皮膜の色は茶色がかっており、黒色以外のカラー化には向きませんでした。そこで当社は、W-HAEを開発しました。W-HAEによって生成される白色皮膜はあらゆるカラーにも対応可能です。さらに不得意であった耐食性までも向上させました。